ひだまりの樹
心理療法の一種に、イメージワークというものがあります。
例えば自分を、物とか動物、植物などに例えてイメージし、そのイメージになりきってみたり、会話してみたりすることができます。
私はこのイメージワークを時々自分でもやってみるのですが、最近はいつも同じイメージが浮かんできます。
それは、一本の大きな樹です。
公園にある、大きな樹。
幹を抱きしめても、一抱えでは手が届かないくらい大きな樹です。
そのイメージから、「ひだまりの樹」という屋号を決めたのですが、そこにはこんな意味をこめました。
この大きな樹の下にたくさん人が集まりますように。
この樹の下で、たくさんの人が幸せになりますように。
この樹の下で、たくさんの人が成長していきますように。
そして、自分が、そんな大きな樹のような、あたたかい存在でいられますように。
でも、最近わかってきたことがあります。
この樹に、一番癒されてきたのは自分だったって。
苦しいときも
悲しいときも
寂しいときも
いつも近くで見守っていてくれた。
いつも近くで、支えてくれた。
ただ、そこにいてくれるだけで安心させてくれる。
自分にとって、そんな存在だったんだと気付いたのです。
人を癒しているようで、ほんとは自分が一番癒されていたのかもしれません。
その大きな樹は、自分であって、自分よりもっと大きな存在...。
そんな気がしています。
僕は、イメージの中でその樹を抱きしめながら、こう伝えました。
「今まで、こんなに近くで見守ってくれてたんだね。
それなのに、気がつかなくってごめん。
今まで僕を守ってくれてありがとう。
これからも、ずっと一緒だよ...」
そう言ったとたん、涙が溢れて、頬を伝っていました。
涙と鼻水でぐしょぐしょになった僕を、その樹は優しく微笑んで、僕をただ抱きしめてくれた...。
そんな気がしました。
僕は、ほんとうにこの仕事に出会えて幸せです。
どれだけ、与えらているか言葉で言い表せないほど幸せです。
自分の中にあった、素晴らしい自分に出会えて、ほんとうに良かったと思います。
誰の心の中にも、大きな可能性があります。
それを一緒に見つけていくのが自分の仕事なのかもしれません。
これからも、この樹の下にたくさん人たちが集まってきますように。
そして、たくさんの人たちが幸せになっていきますように...。