解決志向ブリーフセラピーは、精神科医であり、天才催眠療法家であるミルトン・エリクソンのセラピー事例を元に発展してきた心理セラピーです。ミルトン・エリクソンは、他の精神科医が何年もかかって解決できなかったような難しい患者を、短期間で治療してしまうという、セラピーの天才でした。
従来の心理療法では、精神分析など、問題がなぜ起こるのかという原因を分析し、その原因を排除するという方法をとっていました。しかし、エリクソンは、問題そのものに注目するのではなく、解決方法に焦点を置くことで、問題の原因に触れることなく、多くの患者の問題を解決したのです。
問題や、問題の原因追求にとらわれてしまうと、解決に時間かかります。なぜなら、難しい問題ほど、問題の原因がひとつではなく、複数の原因が複雑にからみあっていることが多いからです。複雑に入り組んだ原因を、ひとつひとつ確認するだけでも、膨大な時間がかかってしまいます。
また、原因を解明することと、問題を解決することは、まったく別な話です。例えば、癌の原因を解明することと、治療方法を見つけることは、同じことではありません。原因がわからなくても解決することもありますし、また、原因がわかったからといって、解決できるとも限らないのです。
解決志向ブリーフセラピーでは、問題の原因追求や、そもそも問題そのものにさえ捉われることなく、問題を解決するにはどうすればいいのか、問題が起こらないようにするにはどういった方法があるかを見つけていきます。 そのため、傾聴型のカウンセリングに比べ、短期間で問題を解決へと導くことができるのです。
解決志向ブリーフセラピーは、クライアントの持っているリソース(能力、経験)を活用し、短期間で、望ましい状態へとクライアントを導いていきます。ひだまりの樹のセラピーは、解決志向ブリーフセラピーの技術や基本哲学をベースにすることで、セラピーの効果を高めています。
セッションで用いるスキルについて