こころの休憩室(心理コラム)

一生折れない自信をつける方法

自分を好きになる、
自分を愛するというのは、
自分の身体の中に
「新しい回路」を作るのと同じです。

 

子供の頃から愛されてきた人は、
ごく自然に

「自分は愛されている」

「人から好かれている」

と感じられる感覚を持っています。

 

この感覚は、脳や身体の中に
「愛される」という
神経細胞ネットワーク(ニューロン)が
作られているから感じられるわけです。

 

例えば、虐待を受けてきた人は、
「人は危険」という
ニューロンが作られるし、

紛争地帯で育ってきた人は、
「世界は危険」という
ニューロンが作られます。

 

身体の中にニューロンを作ることで
いちいち深く考えなくても、
反射的に反応できるようになります。

 

一度自転車に乗れるようになった人は
考えなくても自転車に乗れるのは、
このニューロンの働きのおかげです。

 

これらは信念、観念とも言われますが、
身体レベルでの信じ込みなので、
意志の力ではどうすることもできません。

 

かつてベトナムの帰還兵の多くは
PTSD(トラウマ)に悩まされていました。

 

戦場での苛烈な体験から
身体の中に危険回避のためのニューロンが
作られたからです。

 

帰還した後もフラッシュバックが起きて
身体が勝手に震え出したり、
パニックになったりして、
日常生活に支障をきたすほどの
問題になっていました。

 

従来の心理学では太刀打ちできない
ということで、そこから多くの心理療法、
心理ワークが開発され、
70年代に爆発的な精神世界ブームが
起こりました。

 

そのおかげで今では、
トラウマについての研究が進展し、
かなり治療ができるようになりました。

 

子供の頃から愛されてこなかった人や
虐待を受けてきた人は、
もう身体の作りがそうなっているから
変わることはできないのか?

 

もちろん、そんなことはありません。

 

新たなニューロンの構築は、
何歳からでもできる
ということが研究により分かっています。

 

新たなニューロンを作るためには、
「体験」が必要です。

 

無条件に愛される体験、
受け入れられる体験をすることで
「愛される」という新しいニューロンネットワークを
作ることができます。

 

カウンセリングに
なぜ効果があるのかというと
「私は愛されている」という
新しいニューロンネットワークを
構築するからです。

 

この新たなニューロンネットワークを
作るためには、何度も何度も繰り返し
「愛される体験」をする必要があります。

 

自己受容が根本原因の場合、
1回のカウンセリングでは
効果はあまり出ません。

 

誰かとの関係を改善する、
コミュニケーションスキルを上げる
といった一時的な対処はできても、
根本解決にはならないのです。

 

私が、自己受容が大事だと
口酸っぱく唱えるのは、
それが幸せを支える土台だからです。

 

最近の心理学やスピリチュアルの中には
お手軽に効果があるものもあります。

 

人によってはその方法で
解決できる場合もあります。

 

しかし、自己受容の問題の場合
一朝一夕に解決できるものではありません。

 

子供を育てるのに時間がかかるように
自分を育てるもの時間がかかります。

 

そして、自分に愛情を注いだ分だけ
スクスクと自分の中に
「私は愛されている」
「愛されるにふさわしい」という
安心感が育っていきます。

 

もちろん、カウンセラーやセラピストも
その一助になります。

 

自分が変われば世界が変わります。

 

それをできるのは
あなたのほかにいません。

 

あなたがより良い人生を歩めるように
応援しています。

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