こころの休憩室(心理コラム)

シンデレラ症候群

こんにちは、心理セラピストの竹内ともひろです。

いつか白馬の王子が私を迎えに来てくれる……。シンデレラのように「男性が幸せにしてくれるはず」という幻想を抱く女性の心理を【シンデレラ症候群】と言います。

昔は「女性は男性に幸せにしてもらうもの」「男性は女性を幸せにするもの」という価値観が普通でした。昭和の少女マンガの王道は、なんの取り柄もない平凡な少女が、ある日、イケメンの御曹司に見初められるという物語でしたよね。今でも「花より男子」のようなシンデレラストーリーは人気なので、そういう信者もいますし、やたら御曹司が出てくる韓国ドラマが日本人女性に受けるのも、そういった価値観がまだまだ根強く残っているからだと思います。

今でも、高収入高学歴など、幸せは結婚相手の条件で決まると真剣に考えている女性もいます。なぜ、結婚相手をスペックで判断するようになったかというと時代背景が深く関係しているんですね。「嫁」というくらいで、昔は、結婚したら女性は家に入るというのが普通でした。だから、どんな相手と結婚するかは、女性にとって人生をかけた大勝負だったわけです。

でも、女性が外で働くようになり、結婚したからといって、家に閉じ込もっている必要がなくなりました。生涯未婚率や離婚率が高いのは、そういう社会の価値観の変化が影響しています。ただ、シンデレラを夢見る女性と同じように、男性の頭も古いままなので、未だに女性を家に縛り付けて「家事は女性がするもの」と考えている男性は多いようです。

私はよく共働きの女性には「ご飯を作りたくないなら作らない日があったっていいじゃないですか」と言います。「作ってもらって当たり前」と勘違いしている男性には、早いとこ時代が変わったことに気づいてもらいたいものですね。

●私が私を幸せにする

男性に依存する、シンデレラのような生き方は、今の時代では無理があります。

「私が私を幸せにする」それが今の時代に合った生存戦略です。自分一人を幸せにすることは理屈で言えば簡単です。自分の好きなことを好きなようにすればいいだけなので、そんなに難しくはありません。ただ、ここで問題になるのは「自分なんて」という自己否定です。これが強いと、自分を幸せにすることが途端に難しくなります。なぜなら、否定している自分を幸せにすることは、矛盾した行動だからです。例えば、自分のためにいつも部屋をきれいにしようと頑張っているとき、なぜここまで自分のためにやらなくてはいけないのかと、虚しさを感じてしまうといったことが起こります。

私たちは、子供の頃から、人と合わせること、つまり、個性を消すことを強要されてきました。だから、特に日本人は自分に自信がない人が多いんですね。例えば「みんなはもう給食を食べ終わってるよ」とか「今は勉強する時間でしょ。みんなちゃんと真面目にやってるよ」など、人と同じことができないことはダメだと、徹底的に叩き込まれています。そういう教育を受け続けると、自分がどうしたいかより、人がどうしているかを気にするようになります。自分がどうしたいかという欲求を抑えて続けることで、自分のことを後回しに、ぞんざいに扱うようになっていきます。そうやって、私たちは自分への信頼を失っていくんですね。

●私はわたしでいい

自分を幸せにする第一歩に「私はわたしでいいんだ」という感覚を取り戻すことがとても重要になります。心理学では自己受容と言いますが、ありのままの自分を受け入れることは幸せな人生の土台になります。土台がないところに高い建物を建てたら、崩れてしまいますよね。いくら頑張って成功体験を重ねても、自己受容という土台がないと、幸せになることはできません。自己受容ができると、人間関係が楽になるし、行動も軽やかになるので、実現力が高まります。自分の好きなように、自分が生きたいように生きられるので人生の満足度が上がります。だから、幸せに生きるためには、自己受容が不可欠なんですね。

じゃあ、その自己受容って一体、どうすればできるのか?

その疑問には、次のメルマガでお答えしたいと思います。

次回をお楽しみに^^

●編集後記

次に出す本の仕上げに入ったのですが、作業が多くてなかなか進みません。

息抜きと称して、ゲームしたり、動画を見たり……。

実は、息抜きの方が長いというのは内緒です(笑)

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