こころの休憩室(心理コラム)

自分を好きになる秘訣(その5)

「お茶してください!」

 

デ、デジャブ?

 

振り返ると女性二人組が
私の方にすごい勢いで
駆け寄ってきました。

 

でも、前に会った二人組ではなく
初めて会う人たちです。

 

「なっ、いきなりなんですか??」

 

「10分!10分でいいから
お茶してください!」

 

「あの……もしかして、
〇〇の会社の人ですか?」

 

「そう!よく知ってますね!」

 

「実は先月、セミナーを
申し込んだけど断ったばかりなので」

 

「そうなんだ!誰の紹介で?」

 

「えーと、浜松営業所の
〇〇さんと、△△さんから……」

 

「そっか、うちの会社、
浜松にも営業所があるからね。
でも、本社は東京にあるんですよ」

 

「そうなんですか?」

 

「良かったら、本社に見学に来ませんか?
ご案内しますよ!」

 

「まあ、そうですね。見るだけなら……」

 

そんな流れで、なぜかセミナー会社の本社に
行くことになってしまいました。

 

そして、本社を見学した結果、
二人の熱意に押されて、なぜかまたセミナーに
申し込むことになってしまいました。

 

でも、すでにバイト代をかなり使ってしまったため、
セミナー代が残っているのかが分かりません。

 

なので、家に一旦帰ってから、
お金を支払えるかどうかを
確認してから決めたいと申し出ました。

 

すると二人は、

 

「じゃあ、私たち、
家まで着いて行っていいですか?」

 

「えっ!!今から!?」

 

「だって、確認するなら早いほうが
いいじゃないですか!
早くしないと席も埋まっちゃうかもしれないし!」

 

「はあ……まあ、いいですけど……」

 

後で密かにバックれようとしていたことが
バレていたのか分かりませんが、
なぜか家まで二人が着いてくることに
なってしまいました。

 

(続く)

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